悠久の風に吹かれて

Blowin' in the Eternal Wind

インド旅行7 ブバネーシュワル最終日

本日はブバネーシュワル最終日です。

リンガラージャ寺

ブバネーシュワルにはウダヤギリとカンタギリ石窟群という古い時代の遺跡もあるのですが、時間の都合上そちらに行くのはあきらめて、まだまわれていない寺院の観光を続けることにしました。ホテルでレイトチェックアウトをお願いして、オートリキシャを拾ってビンドゥ・サガール池の南側のリンガラージャ寺院へ向かいます。

 

 

リンガラージャ寺院はブバネーシュワルで最も規模の大きい寺院で見どころもたくさんあるのですが、残念ながら現在でも生きた寺院でヒンドゥー教徒以外は中に入れないのです。寺院に着きましたが、その周囲四方は高さ6mほどの塀で囲まれており、中の様子はかろうじて塀から飛び出した巨大な寺院の上部部分しか見ることができません。

 

塀の外から見るリンガラージャ寺院

 

寺院のそばには北側の一か所だけ塀の高さにある無料の展望台があって、異教徒はそこからのみ寺院内部の様子を見ることができます。展望台から見ると、リンガラージャ寺院は高さ45mほどの高塔をはじめとして、広い境内の中に多数の建物が立ち並び壮観です。異教徒も入れてくれたらいいのに、と恨めしくなります。しかし一方でインド人は昔から引き継がれている自国の文化に誇りを持ち、それを今後も未来に受け継いでいこうとしているのでしょう。どんどんグローバル化していき、歴史ある自国の文化を捨て去りつつある日本は見習わなくてはならないですね。

 

展望台から見るリンガラージャ寺

 

展望台で寺院の写真を撮っていると、一人のインド人が声をかけてきて、自分のスマホで写真を撮ってくれと頼まれました。言われたとおり写真を撮ってあげて、ついでに私も写真を撮ってもらいました。その後、彼は私のデジカメをじっと見つめて、こう言いました「そのカメラで自分の写真を撮ってくれないか?」きたきた、インド人のいつものパターンです。結局、写真を3枚ほど撮ってあげて、あとでメールで送ってあげました。

 

展望台で出会ったインド人

 

リンガラージャ寺院あるあたりはかつてブバネーシュワルでの中心地だったようで、ビンドゥ・サガール池を中心にたくさんの寺院が建っています。リンガラージャ寺院の敷地のそばには、いくつかの小さな寺院がありましたが、チトラカリーニ寺院もその中のひとつです。狭い敷地なのですが、5堂形式の堂々たる寺院構成で、リンガラージャ寺院を縮小したような印象を受けました。

 

チトラカリーニ寺院

チトラカリーニ寺院の彫刻

ヴァイタール・デウル寺院

Google Map を使って周辺を検索して、バクレーシュワラ寺院、ジャメシュワラ寺院などの寺院にも行ってみました。これらは、インド人の参拝者もほとんどいないような小さな寺院で、民家の連なる街中の中にひっそりと佇んでいる探さないと見つからないような寺院です。ジャメシュワラ寺院は補修のためか足場が組まれていましたが、どちらの寺院も状態は良好でした。

 

バクレーシュワラ寺院

 

ジャメシュワラ寺院

 

10分ほど歩いて、ヴァイタール・デウル寺院に向かいます。この寺院は道路から2mほど低くなった敷地いっぱいに窮屈そうに建っていました。この寺院はなんといってもその形状のユニークさが特徴です。通常の寺院はのシカラは紡錘形なのですが、この寺院のシカラはなんとカマボコ型をしていて、その上に3つのアーマラカが載っているんです。前殿は旧式の形状をしていますが、その4隅にシカラのような意匠があるのも面白いですね。古い寺院のわりに彫像の彫刻も素晴らしいです。小さいながらも、とてもユニークな寺院です。

 

ヴァイタール・デウル寺院

ビンドゥ・サガール池

その後、ビンドゥ・サガール池の方に向かいます。池の岸壁で子供たちが飛び込み大会をしていました。4人くらいの子供たちが助走をつけて次々に池に飛び込んでいきます。

 

池に飛び込む子供たち

 

池の中央には浮島があって祠堂が見えます。池の反対側の遠方に大きな寺院見えたので、それを目標にして池に沿った遊歩道を歩いていきました。水辺を歩いていると、池面から涼しい風が吹いてきて、一時暑さをしのぐことができます。そのAnant Basudev 寺院の近所で、いったん休憩を取りました。ホテルから持ってきた水もなくなりかけていたので、売店でコーラを買って池に降りる階段に座ってコーラを飲みました。一気に飲み干しました。

 

池中央の祠堂

 

遠方から見る Anant Basudev 寺院

 

Anant Basudev 寺院は変わった寺院でした。まず、入り口で靴を脱ぐのですが、そこに人がいて靴の預かり料金を徴収されました。寺院の敷地内や内部では何かの作業が行われているようで、建物の側面には布みたいなものが干してあります。寺院の奥の方へ進むとプラスチックのドラム缶みたいなのや多数の壺が置いてあって、その近くで写真を撮っていると、「ここには入ってくるな!」と怒られてしまいました。寺院が何かの工場みたいになっているのでしょうか?

 

Anant Basudev 寺院

 

その後ムクテーシュワラ寺院の寺院の近くにある、パースラメシュワラ寺院に行きました。昨日、一昨日と近くを通ったにもかかわらず、見落としていた寺院です。前殿(ジャガモハン)の家のようなシンプルなつくりから、寺院自体の建立が古いことがわかります。しかし前殿、高塔の両方に繊細な彫刻が施されていました。

 

パースラメシュワラ寺院

Uberを使ってみる

そこからUberを使ってホテルに帰ることにしました。今まで、深夜で時間がなかったり、電波状況が悪かったりとなかなかUberを使う機会がなかったのです。しかしブバネーシュワル市内は電波状況もよく、配車を待つ時間も十分にあるので、ここで一度試してみることにしました。アプリでリキシャをリクエストすると、すぐにドライバーからヒンディー語で電話がかかってきました。英語で行先のホテルを説明したのですが、途中で電話を切られてキャンセルされてしまいました。そのまましばらく待ってると、別の車が配車されてまたドライバーから電話がかかってきました。ここでも再び行先のホテルの名前を言って、今度はなんとかキャンセルされずに済みました。20分ほど待つとリキシャが現在地に到着して、そのままホテルまで送ってもらいました。

 

その後の旅行でも何度かUberを利用しましたが、インドではほとんどの場合ドライバーから電話がかかってきます。さらに支払いも必ずと言っていいほど現金を要求されました。Uberはアプリだけで配車も支払いもすべて済ますことができるので、ドライバーと話す必要もない、とか旅行ガイドとかに書かれていましたが、インドでは全然そんなことはなかったですね。しかし、いちいちドライバーと料金交渉する必要がなく、料金もリーズナブルなので後の旅行では重宝しました。

 

ホテルに着いた時は、ミネラル・ウォーターもなくなって喉もカラカラだったので、ルームサービスでビールをオーダーしました。数分後、冷房の効いたホテルの部屋で飲むビールの旨かったこと!

ブバネーシュワルからチェンナイへ

18時くらいにホテルでタクシーを手配してもらい、空港へ向かいました。空港に着いた後チェックインして、いつもながら厳重なセキュリティチェックを終わって、出発ゲートに入りました。空港内で夕食を取ろうと思っていたので、レストランかラウンジがないかと出発ゲートの2階まで探してみましたが、ファーストフードのような店はあってもちゃんと席に座って食事できるような所はありませんでした。仕方ないので立食スタンドのような所でカレーを買って食べました。しかしこれが意外とおいしくてびっくりしました。さすがインド。

 

空港スタンドのカレー

 

ブバネーシュワル空港を21:00くらいに出発し、23:00頃チェンナイ空港に到着しました。ホテルは交通の便が良いチェンナイ・エグモア駅のすぐ近くに予約してあったのですが、営業時間が終わっているため、またしてもメトロには乗れませんでした。仕方ないので、プリペイドタクシーでホテルまで行きましたが、700ルピーもかかってしましました。00:00過ぎに無事 Hotel Fortelに到着しました。近代的なホテルで、部屋もきれいでした。明日はいよいよマハ―バリブラムに行く予定です。

 

Hotel Fortelの外観と室内