悠久の風に吹かれて

Blowin' in the Eternal Wind

インド旅行3 カジュラホ東群・南群寺院

カジュラホ東群・南群寺院を観光します

カジュラホ東群寺院

一旦ホテルに帰って、一番気温の高い午後2時〜3時の間一休みしました。その後、東郡寺院へ歩いて向かいます。Google Mapで調べると、片道大体1km位だったので、なんとか歩いて行けるかな?と思いました。不安なのはホテルのwifiが使えなくなると、ネット通信がE表示になり、ほとんど使い物にならなくなることで、事前にホテルから行き先までのマップを表示して、途中で拡大縮小しなくてもいいようにしておきました。そしてまず、一番近いブラフマー寺院を目指しました。

 

徒歩20分ほどでそのブラフマー寺院の近くにきた時、インド人に声をかけられました。しかし、インドにいると知らない人からよく話しかけられること。ちょっと小太りで、なんか狡賢そうな雰囲気があります。挨拶すると、どこから来た?いつまでカジュラホにいる?何か困ったことはないか?とか色々聞いてきてなかなか解放してくれません。今から寺院の見学に行くので、また後でと言うと、「帰りにまたここ通れよ、待ってるから」と言われました。でも内心では、絶対別の道通って帰ろう!と思い、彼と別れました。

 

ブラフマー寺院

 

それから、湖畔にある小さなブラフマー寺院を辺て、ヴァーマナ寺院、ジャヴァーリー寺院と回って行きました。このあたりは民家もなく田園風景というか自然の緑の中に寺院が建っていて、ほんとにのどかな風景です。その後はもと来た道を戻らず、車も通れないような細い道を南下してジャイナ教寺院を目指します。

 

ヴァーマナ寺院

 

ジャヴァーリー寺院

 

しばらく進むと集落の中へと道は続いて行きました。道ばたで子供たちが遊んでいて、こちらを物珍しそうに見たり、どこから来たの?と声をかけてきたりします。集落の中にあるガンターイー寺院は、公園のようになっていて、ここでも10人位の子供たちが遊んでいました。私を見つけると、入り口はこっちだよと誘導してくれルのですが、私のまわりにゾロゾロと集まってきて、何やかんやと口々に話かけてくるので、観光どころではありません。写真を何枚か撮影してなんとかその場を離れました。

 

カジュラホ東部の集落

 

日も落ちかけた頃、ジャイナ教寺院に到着。この大きなジャイナ教寺院の敷地の中に、パールシュヴァナータ寺院とアーディナータ寺院が隣あうようにして建っています。日も暮れかけて、時間があんまりなかったので、ジャイナ教寺院の見学は全部すっ飛ばして、パールシュヴァナータ寺院の方へ向かいましたが、今思えば、もう少し時間の余裕を持ってジャイナ教寺院も見学すればよかったと、多少後悔しています。

 

 

筆者とパールシュヴァナータ寺院

 

寺院の見学後、自転車に乗った2人連れの若者に話しかけられました。私が日本人だとわかると、彼らは自転車を降りてきました。そうして歩きながら彼らと話しました。日本の大阪の近くに住んでると言うと、大阪にスペイン人の彼女だか知り合いだかがいるので、日本に帰ったら会ってくれと言われ、彼女の電話番号を教えてくれました。おいおい、どこのウマの骨かも知れないおっさんにそんなの教えていいの?そうしてまた1km位の道のりを歩いてホテルへの帰路につきました。ホテル内のレストランで夕食を食べて就寝。歩き疲れたー。

 

2人連れの若者

 

カジュラホ南群寺院

次の日は、南群寺院を観光する予定です。Google Mapでチェックしてみると、歩くにはちょっと遠いかな?という距離です。そこで往路はオートリキシャに利用することにして、帰りは歩いて帰ってこようと計画しました。ホテルで朝食をとったあと、ホテルの向かいにオートリキシャが止まっていたので、交渉して一番遠いチャトルプジャ寺院に200ルピーで行ってもらうことにしました。ドライバーは気さくな感じで、道中も話をしながら走っていたのですが、途中からカジュラホの他の寺院も全部リキシャで回ってやる、と観光の押し売りになりました。帰りは歩いて他の寺院をまわるので、不要だと言いました。チャトルプジャ寺院に着いてリキシャを降りても、しつこく勧誘は続きましたがきっぱり断り、寺院の入口に向かいました。

 

チャトルプジャ寺院

 

チャトルプジャ寺院はシカラとマンダバだけのシンプルな構成の寺院です。入口のゲートの前で子供がカジュラホやインドのガイドブックを売っていました。ガイドブックはいらないと断り、寺院まわりで写真を撮っていると、その子供が少し離れて私のあとをついてきます。ガイドブックを買う代わりに、子供にチップをあげようと思ったのですが、子供は首を振り受け取りません。子供の視線を追うと、警備員が寺院入り口のところにいます。子供の話を詳しく聞くと警備員は彼の父親で、チップをもらうことは父親から固く禁止されているようなんです。つまり警備員は職場に子供を連れてきて、子守りついでにガイドブックを売る商売をやらせているのですね。さすがインド人、ちゃっかりしてます。寺院の見学が終わって、ゲートを出る時に、再び子供から激しい売り込みがあって、結局あんまり欲しくなかったけどガイドブックを買ってやりました。手帳サイズ、英文白黒印刷、64ページのちょっと分厚いパンフレットみたいな感じのものです。

 

寺院を出ると、リキシャのドライバーがまだ私を待っていました。そして当然のようにリキシャに乗れと言ってきます。あれだけきっぱり断ったのに、おそるべしインド人の粘り腰。ドライバーを追い払うために「今はいらないけど、空港まで送って欲しいので、夕方ホテルの前まで迎えに来てくれ」と仕方なく言うと、ようやく納得してくれて帰っていきました。そこから歩いてドゥ―ラーデオ寺院へ向かいます。途中にヒンドゥ教寺院遺跡がGoogle Mapに表示されていたので、少し寄り道をして行ってみましたが、入り口に鍵がかかっていて、中には入れませんでした。

 

ヒンドゥ教寺院遺跡

 

そこからドゥ―ラーデオ寺院を目指して田舎の道を歩いていると、途中でまた2人連れのインド人に話かけられました。どこから来た?とかお決まりの話をしながらいっしょに道を歩いて行きました。別れ際にデジカメで写真を撮ってくれと言われので、内心、また来たか!と思いましたが、それでも写真を撮ってあげました。しかし、彼らはカメラの液晶モニターで自分たちの映りを確認すると、満足して去っていきました。

 

ドゥ―ラーデオ寺院は小さな寺院ですが、敷地は公園のようになっていてよく整備されていました。マンダバの側面やシカラの上部は新しい石材で補修されています。全体的にインドの寺院や遺跡はよく管理されており、壊れたところもちゃんと新しい石材で修復されていました。寺院の見学中に修復や清掃作業をしているところに出会ったこともありした。インド人って一見大雑把な感じがしますが、結構マメで真面目なところもあるんですね。

 

ドゥ―ラーデオ寺院

 

ドゥ―ラーデオ寺院を出るともう13時くらいだったので、ホテルへの帰路に着きます。ミネラルウォーターがなくなっていたので、冷たいコーラでも買おうと思って、ホテル近くの売店へ行きました。売店でコーラを買って店を出ると、「おぅ」とインド人に声をかけられました。最初誰だかわからなかったのですが、よく見ると、昨日ブラフマー寺院の近くで声をかけてきた小太りのインド人。昨日は何故帰りに寄らなかった?いつ帰る?今日帰るんなら空港まで送ってやる、とか再び色々言われましたが「もうリキシャを予約してるので」と断り、ホテルまで逃げるようにして帰りました。その時の彼の恨めしそうな顔を見て、インド人の商魂たくましさを再認識しました。